不登校カウンセラーで、現役塾講師の前田です。
シリーズでお伝えしている
学校や担任の先生を味方に引き入れる3ステップ
ステップ1:教育者の抗えない本能をくすぐる
ステップ2:してほしい事としてほしくない事を伝える(←今回です)
ステップ3:先生のモチベーションを上げ続ける
前回は「ステップ1:教育者の荒らげない本能をくすぐる」をお伝えしました。
今回は、
ステップ2:してほしい事としてほしくない事を伝える
ですね。
担任の先生や学校を不登校解決に最適の環境に変えるため、
少しでも子どもが再登校しやすい環境を作るためには
不登校に苦しむ子どもやそのご両親が
やってほしい事を担任や学校にしてもらい、
やってほしくない事をさせない事が大切です。
不登校や引きこもりの子どもやその親が
何をしてもらいたいのか、
逆に何をしてもらいたくないのか、
これは担任の先生や学校に言わないと伝わりません。
他の記事でも書きましたが
今の日本の教育現場において
不登校解決の経験やノウハウを持った先生が
皆無に等しいから、です。
また、不登校と一口に言っても
家庭環境や不登校の状況は個人個人全く異なります。
・登校拒否や登校渋り段階
・教室には入れないが保健室登校や別室登校はできる段階
・学校には登校できないが、夕方友達と遊ぶ事はできる段階
・学校には登校できないが、自室から出られる段階
・自室さえ出ずに完全に引きこもっている段階
お子さん個人個人みんな環境が違うのです。
担任の先生や学校に対する要望も
不登校の段階によって変わってきますので
その時にマッチした要望を伝える必要があります。
基本的に、各家庭ごとに要望を伝えればよいと思いますが
私が伝えておいた方が良いですよとアドバイスしている要望は
以下のような内容です。
担任や学校にやってほしい事
● 親を責めないでほしい
お父さんやお母さんもそうだと思いますが
お子さんの不登校について
自分を責めていらっしゃると思います。
しかし、学校の先生から責められると
さらに追い込まれてしまうのではないでしょうか。
そこで、大変お恥ずかしいのですが・・・
と前置きした上で担任の先生に
どうか温かい目で親子共々見守ってほしいと伝えましょう。
● 子どもの席を用意しておいて欲しい
登校できなくても教室に我が子の席があるだけでも
安心できて、嬉しい気持ちになるのが親心だと思います。
そこで、お子さんがいつでも投稿できるように
席を用意してもらうように担任の先生にお願いしましょう。
できれば教室の廊下側の一番の後ろの席を用意してもらえれば
再登校した時に入りやすいし帰りやすいので良いですね。
これも一度お願いしてみましょう。
● いつでも気持ちよく登校できるようにしておいてほしい
不登校が長期的に長引くと、担任の先生もつい細かい部分をなおざりにします。
不登校生徒の机とイスがちゃんと並んでいない、
プリントがぐちゃぐちゃで机に押し込められているなど、
どうしても細かい配慮ができなくなるのです。
しかし、その空気はクラスメイトが敏感に感じ取ります。
(先生もアイツの事をテキトーに扱っている)
お子さんが再登校できた時に、この空気があると
コソコソと陰口を叩く生徒やお子さんをおちょくる生徒が
自然と生まれてしまうのです。
そこで、学校に登校できず休んではいる生徒も
クラスの一員であるというメッセージを伝えてもらうようにしましょう。
この雰囲気があれば、再登校できた後に
再び不登校に舞い戻ってしまう危険性を防ぐ事ができます。
● できれば定期的にプリントを届けてほしい
週一でも二週に一回でも構わないので
可能であれば担任が自宅にプリントを届けてほしいと伝えましょう。
担任が届ける事で子どもには先生が味方である事がわかりますし
お父さんやお母さんにとってはお子さんの現状を伝えたり
学校の様子が直接聞けるので意外とストレス発散になります。
また、プリントを届けた翌日には
先生がお子さんを話題にすればクラスで忘れられません。
ただし、子どもの調子が悪い時には先生にお会いできない事もある事、
また留守にしている場合もあるので可能であれば
訪問前にご連絡を頂きたいと伝えておきましょう。
担任に伝えるべきやってほしくない事
● クラスを引き連れて自宅に迎えに来ないでほしい
ステップ1を踏んだ後、
気合の入った担任の先生がやりがちなのですが、
クラス全員を連れて自宅にお迎えにやってきます。
これは本当に迷惑そのものですよね。
お子さんはクラスの中で一人浮いてしまいますし
お父さんやお母さんにとっては
ご近所さんからの目もあるでしょう。
正直、お迎えによって学校に行けるようになるなら
誰でも投稿できると思いますので
これだけはしないように伝えておきましょう。
・・・
もちろんこれだけに限りません。
あくまであなたのお子さんやご家庭の要望を
担任の先生に率直に伝えれば良いのです。
できれば口頭で伝えるよりも
文章で伝えた方がわかりやすいのでオススメです。
そのためにもステップ1で
担任(又は学校)のメールアドレスを聞いたわけです。
そのメールの中に
・担任の先生の感謝
・2つの要望
・学校の先生全員へのお願い
を盛り込んでおくわけです。
勘の鋭いお父さん、お母さんなら
既にお気づきかもしれませんが・・・
実は、この要望を伝える事が
「担任や学校を再登校しやすい環境」に変える一番のキモです。
しかし、担任の先生としては
いきなり要望を伝えられてしまうと
「先生の教育手法が悪い」
と親から責められている気持ちになる担任も実際にいます。
そこで、そう感じさせないために
ステップ1でまずは先生と親が人間関係を作り、
お互いに話を聞く態勢を作ったわけです。
さて、担任と親の人間関係を作り、
親から担任や学校への要望を伝えたら
最後はステップ3「定期的に連絡をとる」です。
これは次回お伝えしましょう!