不登校は最悪のピンチ?それとも最大のチャンス?

不登校は最悪のピンチ?それとも最大のチャンス?

不登校カウンセラーで、現役塾講師の前田です。

不登校=人生最大のチャンス

不登校や引きこもりになった教え子や
それに悩んでいるご家族を見ると
私はいつもこう感じてしまいます。

羨ましい気持ちさえ湧いてきます。。。

「前田さん、何を言っているのですが
実際に毎日子どもに相対している気持ちにもなって下さい。

学校に全く行けなくなって勉強はどんどん遅れるし
出席日数が少なくて内申点は足りないから
高校に行けるかどうかも見えない状況です。

最大のチャンスどころか、最悪のピンチですよ。

正直、何の問題もない
他のご家庭が羨ましいですよ」

という気持ちだと思います。

確かにそうかもしれません。

一日中部屋に引きこもり、
スマホやネット、ゲーム三昧のお子さん。

相談しても「とにかく待ちましょう」と
抽象的なアドバイスしかくれない担任やスクールカウンセラー…

不登校に悩むお父さん・お母さんを前に
こんな事を言うのは大変失礼である事は
重々わかっているのですが
それでも私は羨ましい気持ちになるのです。

なぜでしょうか?

・・・

子ども時代に不登校になるのは
「ガンの早期発見」と同じだからです。

「ガンを患った」という面を見ればマイナスに思えますが
「早期に発見できた」という面から見ればプラスですよね。

手術をしないといけないというのは
時間的にも金銭的にも精神的にもマイナスかもしれません。

しかし、手術をすれば治るのです。

もし末期ガンだと言われたらこうはいきません。

手術をしても長生きできないのです。

早期発見できたという事は
治す事ができて、そして長生きできるという事なのです。

実は、不登校も同じです。

考えても見て下さい。

社会人になった後、
サラリーマンとして会社に勤務した後に
不登校ならぬ「不出社」になったらどうでしょうか?

お父さんやお母さんが勤務する会社では
どんな扱いをされるでしょうか?

例えば、小中高生なら
保健室登校や別室登校でも出席扱いにしてくれますが
社会人になった後「会議室出社」を許してくれますか?

あるいは

朝1時間だけ出社して早退しても
給料は満額もらえるでしょうか?

・・・

無理ですよね。

「会社に行きたくありません。
出社したくありません。」

と言えば、原則『クビ』です。

色々と話を聞いてくれて
できる限りの対処はしてくれるかもしれませんが
解決しなければ、最終的にクビでしょう。

社会に出たら誰も待ってくれないのです。

正直に告白します。

実は、私がそうだったのです。

今でこそ天職である塾講師をしていますが
これまで勤務した3つの職場は
全て1年半以内で辞めています。

1社目は、6ヶ月勤務(その後6ヶ月引きこもり)
2社目は、13ヶ月勤務(その後7ヶ月引きこもり)
3社目は、18ヶ月勤務(その後9ヶ月引きこもり)

いかがでしょうか?

私がまともに社会人になったのは30歳です。

23歳で大学を卒業してから
7年間会社に勤めてはすぐに辞めて引きこもる。

またサラリーマンに戻っては家に引きこもるというサイクルを
7年間も続けたのです。

親の心配は尋常でなかったと思います。

勤められないので
せっかく貯めた貯金もどんどん減ってゼロになり
いつもお金に困っていました。

仕方がなく親は私に小遣いをくれました。

毎月5万円です。

30歳に近づく子どもが働きもせず
一日中自室にこもって
パソコンばかりいじっているんです。

結婚するメドも立ちません。

それどころか
ご近所さんで噂になっていたそうです。

「前田さんの息子さん、
●●高校から◆◆大学に行ったのに
今は家で引きこもっているらしいわよ…」(ヒソヒソ)

仲の良かったご近所さんと
顔を合わせづらい母も私と同じように
コソコソと人目を偲んで生きていました。

この頃、テレビでは
引きこもりの人間が精神異常をきたして
引き起こした悲惨な事件が報道されていました。

家に10年以上も引きこもって
統合失調症かかり隣人を殺してしまった…

なんていう事件は枚挙にいとまがありません。

母もそれを心配したそうです。

(あなたが、事件を起こして
人様に事件を起こすんじゃないか…)

と気が気でなかったと告白してくれました。

そうです、、、

社会人になってからの引きこもりは本当に悲惨なのです。

不登校が今でよかった…

ウチの子は最悪の状況にしないために
学生である現段階で
苦しいというメッセージを発してくれたんだ…

と考えてあげて下さい。

そして、不登校や引きこもりを
自分の力で解決できたと感じられれば
お子さんは「生まれ変わった」ように強くなります。

自分の力で乗り越えた自信が生まれるからです。

その自信があればお子さんは何倍も強くなります。

そしてつらい経験、ドン底を体感したからこそ
弱い者に対して何倍も優しくなれるのです。

そうです、

不登校は一見すれば最悪のピンチですが
じっくり考えると最大のチャンスなのです。

他のお子さんが体験できない成長の場を
あなたのお子さんだけが今、手に入れているのです。

もちろん楽な道ではありません。

本当に苦しいです。

人間的に1歩どころか2歩も3歩も成長できるがゆえに
ストレスもかかります。

精神的にも追い込まれます。

しかし、この山を乗り越えられれば
それだけ成長できる事もまた事実。

ですから、お父さん、お母さんも

不登校=最大のチャンス

という気持ちでいて欲しいと思います。

この長いトンネルを抜ければ
この大きな山を乗り越えれば
子どもは何倍も大きく、強くなると信じて下さい。

そして、一緒に頑張っていきましょう!

ただし、最後に1点だけ注意点もあります。

学生だから良かった、
社会人になる前に解決すれば良いと言っても
時間に余裕があるわけではありません。

「タイムリミットは18歳まで」

とお考えて下さい。

詳細は、下記の記事に書きましたが
18歳を超えてしまうと
親子関係の再構築も引きこもりの脱出も
非常に難しくなります。

具体的には、
親の力だけではほぼ不可能に鳴ります。

外部の力を借りないと
脱出・解決は難しくなってしまうのです。

詳細はこちらの記事をお読み下さい。

>> 親子関係構築のタイムリミットは18歳

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