不登校で仕事を辞めて成功する親、失敗する親

不登校で仕事を辞めて成功する親、失敗する親

不登校カウンセラーで、現役塾講師の前田です。

子どもが不登校や引きこもりになった以上
少しでも一緒にいた方が良いと思い、
退職するか融通の効く会社に転職しようか考えています。

不登校の生徒の親御さん(特にお母さん)から
こんなご相談をよく受けます。

特に、こちらの記事(不登校の原因は承認不足だった)に
共感してくれたお母さんほど退職や転職を一度は検討されます。

>>> 不登校の真の原因は「承認不足」だった

苦しんでいるお子さんに少しでも寄り添ってあげたい、
辛い気持ちを分かち合いたいという愛情の現れですから
私は聞いていてとても嬉しい気持ちになります。

ところで、、、

あなたは仕事を辞めたり変えるべきか?
辞めたり変えたりしないべきか?

どちらが良いと思いますか?

不登校解決の最大のヒント

実は、この質問に対する答えこそ
不登校や引きこもりを解決する最大のヒントになります。

不登校を短期間で解決して子どもが再登校できる家庭と
不登校解決の糸口さえ見つからず不登校が長期化する家庭をあぶり出す
「リトマス試験紙」のような質問
です。

あなたなりの答えを一度考えて続きを読んで下さい。

といっても直感で結構ですよ。

お子さんと相対する子育ての現場では
瞬間瞬間の判断が常に求められます。

今は叱るべきなのか?
いや、褒めるべきなのか?
そもそも声をかけないべきなのか?

ウンウンと唸って考える時間はありませんよね。

ですから、この質問もその練習だと思って
直感で答えて続きを読んで下さい。

答えは準備できましたか?

・・・

はい、それでは解説しましょう。
(なんだか塾の授業みたいですね)

まず、仕事を辞める(変える)べきと答えたお父さん、お母さん。

これは先ほどお伝えした通り、
お子さんの事を考えて一緒に過ごす方が
承認欲求を満たしやすいと考えたのだと思います。

きっとこんな思考回路のはずです。

仕事を辞める親の思考回路

子どもの承認欲求を満たす事が大切だ

承認欲求を満たすには一緒にいた方が良い

一緒にいるためには仕事を辞める(変える)方が良い

一方、仕事を辞める(変える)べきでないと答えたお父さん・お母さんは
こんな思考回路を取られたはずです。

仕事を辞めない親の思考回路

子どもの承認欲求を満たす事が大切だ

親と一緒にいる事を嫌がるから
一緒にいない方が子どもの精神衛生上良いだろう

一緒にいないために仕事を辞めない(変えない)方が良い

という発想をされたのではないでしょうか。

仕事を辞めない(変えない)という答えも
お子さんの気持ちや状況を考えての結論ですから
辞めないという答えにも一理ありますよね。

それでは、どの答えが正解なのか答えを発表します。

仕事を辞めるべきか否かの最高の回答

私の答え、そして不登校を解決できるお父さんやお母さんの答えは・・・

仕事を辞める(変える)べき!

仕事を辞めない(変えない)べき!

・・・どちらでもありません。

なぜなら、子どもに聞かないとわからないからです。

そうです、

親と一緒に過ごす時間を増やしたいかどうか、

もっと言えば、親と一緒に過ごす事が
子どもの承認欲求を満たす事につながるかどうかは
お子さんにしかわかりません。

ですから、結論は

お母さんが仕事を辞めて(変えて)
子どもと一緒に過ごす時間を増やした方が良いかどうかを
お子さんに直接聞いてみる!

これが最高の答えです。

つまり、仕事を辞めるべきか辞めないべきかは
お子さん(の現状)によって変わるのです。

親と一緒に過ごす時間が欲しい、
つまり一緒に過ごす事で承認欲求を満たす事につながる
お子さんにとっては仕事を辞める事が正解になります。

一方、親と一緒に過ごす時間が
承認欲求を満たす事につながらないお子さんにとっては
仕事を辞めない事が正解になります。

仕事を辞めて一緒にいる事を子どもが本当に求めているのか?

ここにフォーカスを当てて下さい。

結論を出してしまう親御さんの傾向

「不登校の子どもに寄り添うために
仕事を辞めるべきか?辞めないべきか?」

と結論を出してしまった親御さんに共通している傾向があります。

それは・・・

子どもの話を聴いていない、
子どもの要求を確認していない、

そんなお父さん、お母さんが多いのです。

仕事を辞めるべきと答えたお父さん・お母さんは

子どもの承認欲求を満たす事が大切(はい、これは仰る通りです)

承認欲求を満たすには一緒にいた方が良い
(※これは親の考えや想像であってお子さんに確認していません)

一緒にいるためには仕事を辞める(変える)方が良い

という思考回路に流れになっています。

一方、仕事を辞めるべきでないと答えたお父さん・お母さんは

子どもの承認欲求を満たす事が大切(はい、これは仰る通りです)

親と一緒にいる事を嫌がるから
一緒にいない方が子どもの精神衛生上良いだろう
(※これは親の考えや想像であってお子さんに確認していません)

一緒にいるためには仕事を辞めない(変えない)方が良い

という思考回路に流れになっています。

しかし、いずれにしてもお子さんの気持ちはどこにも見受けられません。

お母さんに一緒にいて欲しいのか?
お母さんと一緒に何かしたいのか?
お母さんと一緒の時間を過ごしたいのか?

という確認さえしてもらえずに

「お前のためを思ってお母さんは仕事を辞めた」

と言われたら、子どもはどう感じるでしょうか?

(あぁ、また始まった…。

何も相談せずに全部自分たちで決めてしまうなんて
「お前の気持ちが大切だ」なんて口先では言っているけど
本心では子どもの気持ちなんて何とも感じていないんだな)

と直感的に感じるのです。

少しでも愛情を傾けよう、
子どもに寄り添おうと考えたはずの行動のせいで
親子の溝はかえって深まってしまうのです。

ですから、

仕事を辞めて一緒に過ごしたいかをまずはお子さんに確認する。

これが第1ステップです。

仕事を辞めるかどうかは
お子さんの答えを聞いた後で決めましょう。

仕事を辞めてうまくいくパターン

以上が私の回答となるのですが
1点だけ私の経験に基づく意見を言わせて下さい。

実は、私の経験上、親が仕事を辞めて
不登校が解決するパターンはほとんどありません。

一緒にいる事で承認欲求が満たされるのは
小学校低学年までの場合が多いから
です。

つまり、小学校高学年以上の中学生や高校生になると
親と一緒にいるだけでは承認欲求を満たす事にはなりません。

(自分が悪い事をしないか見張るために
親はずっと家にいるんだ)

とマイナスに解釈してしまう場合もあるからです。

なぜそんな心理になるのかは
こちらの記事を読めばおわかり頂けるはずです。

>> セルフイメージが全て

こうなると家の中でさえ居場所がなくなり
家から出られない不登校が
部屋から出られない引きこもりに悪化する危険性もあります。

どうかご注意下さい。

ちなみに、数ヶ月前にご相談に来られたお母さんは
相談時点で既にパートを休職していました。

しかし、仕事を辞めた事が大失敗だとすぐに判明したんです。

そもそもお子さんが望んでいなかった上に
時間があるばかりにお母さんの方が悶々と悩んで
毎日毎日ストレスが溜まってしまったのです。

次第にノイローゼ状態になって
あろうことかお子さんに

「あなたのせいでお母さんは仕事を休んでいるのよ!」

と当ってしまいました

当然、お子さんはさらに殻に閉じこもってしまい
部屋から出てこなくなっていました。

私のアドバイスを受けてお母さんは
ご自身の失敗を素直に反省されてすぐにパートに復帰。

パートに戻ると
仕事は不登校の事を一時的に忘れられるので
良い気分転換になったそうです。

しかも、、、

仕事に出ているお母さんを少しでも助けようと
お母さんが仕事でいないうちに
お子さんが洗い物をしてくれていたそうです。

「部屋から出てきた上に
私の家事を手伝ってくれるなんて・・・。
ウチの子の優しさに改めて気付かされました」

お母さんが電話口で泣いておられました。

そうです、

正しい解決策を選べば正しい結果が現れます。

このブログで正しい解決策を公開しますので
ぜひお子さんの不登校や引きこもりを一緒に解決しましょう。

仕事を辞めるべきか否かのまとめ

仕事を辞めて一緒の時間を過ごす事で
承認欲求が満たされるか否かはお子さんによって異なる。

よって、お子さんに確認してから決める事。

※但し、私の経験上
小学校低学年までは一緒に過ごしたいと望む場合が多いが
それ以上の学年になると一緒にいない方が良い場合がほとんど。

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